【注意報】PCを買う予定がある人は“今すぐ”に。メモリ高騰がついに本体価格へ波及、値上げラッシュが現実になってきた

これはちょっと笑えない空気になってきました。
「そのうち上がりそうだよね」という話ではなく、いよいよ“買えるうちに買う”フェーズに入ってきています。

新しいPCを買う検討をしている人は、先に結論だけ言ってしまうと、なるべく早めに動いたほうがいい。これ、煽りでもなんでもなく、現場の動きが完全にそっちを向き始めています。

PCやガジェットが好きな人なら、ここ数カ月の“メモリ価格の異常さ”はすでに体感しているはずです。DDRメモリが急に高くなり、SSDもじわじわ上がっていく。パーツ単体の値動きが大きすぎて「これ、そのうち本体に来るよな…」と思っていたら、案の定、その“そのうち”が思ったより早かった。

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いよいよBTOが止まり始めた。値上げの号砲は“受注停止”だった

象徴的なのが、BTO大手マウスコンピューターの動きです。2025年12月16日、同社は受注増加に伴う工場の逼迫やパーツ不足を理由に「一部製品の販売停止」と「出荷遅延」を告知し、さらに2026年1月以降の順次価格改定まで明言しました。

ここが一番怖いポイントで、値上げって“ある日いきなり”なんですよね。しかもBTOの場合、値段が上がるだけじゃなくて「その構成が組めない」「そのモデルが一旦止まる」という形で先に影響が出る。欲しいときに欲しいPCが買えない、というのが一番しんどい。

ちなみにマウスコンピューター公式Xアカウントでは受注停止と値上げ発表の1週間ほど前にすぐに購入推奨のポストをしていました。

なんでこんなに上がった?キーワードは「AI」

では、なぜここまでメモリが高くなってしまったのか。

中心にあるのはAIです。

生成AIが進化すればするほど、裏側では大量の計算資源が必要になる。GPUだけじゃなく、それを支えるメモリやストレージも含めて、データセンター側の需要がとにかく強い。すると当然、供給は“儲かる・数が出る”ほうへ吸い寄せられます。

ここで話題になったのが、SAMSUNGやSK hynixといったメモリ大手と、生成AIの中心にいる企業側との大型調達の話。規模感の詳細は報道によって表現がまちまちで、数字は断定しづらい部分があるものの、「大口の契約・確保が進んでいる」という流れ自体は、今の市況を見れば納得感があります。

こういう状況になると何が起きるかというと、メモリを必要とするメーカーが「確保しないと作れない」モードに入り、一斉に押さえに走る。結果として世界的に不足感が増し、価格が加速する。要するに、単純に“足りない”状態になってきている、ということです。

AI需要によるメモリの大規模調達によって世界的なメモリ不足に

【異次元の値上げ】実際にどのくらい値上がりしてるのか

では実際にどのくらい値上がりしてしまっているのか。

AmazonでベストセラーになっているCrucialのデスクトップ用DDR4メモリ「32GBX2枚 DDR4-3200」での価格推移を見てみると、今年の7月ごろまでは16,000円台で購入可能だったのですが、現在(12月21日)の最安値出品価格はまさかの64,000円、、、。

AmazonでのCrucialPRO デスクトップ用メモリ 32GBX2枚 DDR4-3200の価格推移

わずか数ヶ月で4倍まで値上がりしてしまっている状況です。ちなみに執筆時点ではAmazon公式販売分の在庫はもちろん品切れ状態。12月16日ごろに一度Amazon販売分の在庫が入荷したようですが60,283円だったようです。。。(高杉)

SSDやストレージも他人事じゃない。波及はもう始まっている

さらに厄介なのが、この流れがメモリだけで終わらないこと。
メモリの需給が逼迫すると、工場の生産配分やラインの都合で、SSDなどストレージ側にも影響が出やすくなります。実際ここ最近、SSDの価格も落ち着くどころか「上向いてきた?」と感じるタイミングが増えてきました。

PCって、CPUやGPUだけで値段が決まるわけじゃない。メモリとストレージが同時に上がると、ノートPCでもデスクトップでも“逃げ道”が少なくなります。だからこそ、BTOが先に動き、次に既製品へ波が来る、という流れは十分あり得るんですよね。

この流れ、数年単位で続く可能性も

「じゃあ、いつ落ち着くの?」が一番気になるところですが、ここも楽観しづらい材料が多い。
メモリ大手の見立てとして、逼迫した状況が2028年頃まで続く可能性があるという話も出ています。もちろん未来の断定はできないですが、“短期で元通り”の期待を持つのはちょっと危ない空気です。

もし本当に数年単位で続くなら、影響はBTOに留まりません。今は「パーツから組む人」「BTOで買う人」が最初に打撃を受けていますが、時間が経てば既製品だって無関係ではいられない。メーカーが一定量の調達を持っていたとしても、市況が長引けば新モデルだけでなく現行モデルや周辺製品にまで影響が出る可能性はある。

Apple製品も、過去に為替などの事情で“現行モデルが急に値上げ”した例がありました。今回の理由は別方向ですが、供給やコストを背景に価格が動くという意味では、同じようなことが起きても不思議ではありません。

最悪のシナリオを言えば、家庭用ゲーム機やスマホまで、じわじわ影響が滲んでくる可能性もゼロではない。今はまだ「かも」の段階だけど、土台になっている部品が高い以上、“どこにも波が来ない”ほうが不自然です。

来年はGPUも値上げするかもしれない、という嫌な噂

さらに不穏なのがGPU周り。台湾メディアの報道として、来年のNVIDIA RTX 50シリーズの供給量を調整する方針、という話も出ています。もちろんこれは確定情報ではなく、全世界に同じ影響が出るかも未知数です。

ただ、今のメモリ高騰とAI需要の強さを見ていると、「絶対にあり得ない」と笑い飛ばせる話でもない。PCが高くなっていく材料が、メモリだけじゃなく複数残っているのが怖いところです。

もしPCを買う予定があるなら、“今すぐ”がいちばん安全

もうすでに値上げを発表しているメーカーも出てきましたが、まだ波が限定的なうちに動ける人は動いたほうがいい。少なくとも「買う時期が決まっているのに先延ばしする」のは、今の相場だとリスク寄りです。

特に、Windows 10のサポート終了をきっかけに買い替えを考えている人は多いはず。必要に迫られてから探すと、価格が上がっていたり、欲しい構成が一時的に欠品していたり、納期が伸びたりと、地味にストレスが増えます。

筆者も正直、メイン機のMacBook Proをこのタイミングで買ってしまうか悩んでいます。本当はM5 Pro / Maxを待ちたい。でも、相場の流れを見ると「待てば待つほど不安材料が積み上がる」感じがある。もちろん新型を待つ楽しみもあるし、用途によっては待つ判断も全然アリです。ただ、何も決めずに先延ばしだけしてしまうのが、いちばん損を引きやすい局面に入ってきたように思います。

PCを買う予定があるなら、今は“セール待ち”より“確保優先”。後悔しないためにも、検討している人は一度、具体的に動き出してみるのがおすすめです。

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