【実機レビュー】Amazonベストセラー「FleekFit Boost-Q20」端子一体型モバイルバッテリーは買いなのか?

Amazonで今かなり売れている端子一体型モバイルバッテリーがあります。
その名も「FleekFit Boost-Q20」

USB Type-CとLightningの両方の端子を内蔵し、さらにUSB-Aケーブルまで一体化。しかも価格は1500円ほどという激安っぷり。
似たようなスペックのAnker Nano Power Bank(3490円)と比べると半額以下です。

レビュー数は2000件以上、月に5000個以上売れているという人気ぶり。
「サクラレビューじゃないの?」と疑いたくなるレベルでもあります。

今までAnkerなどの有名メーカーのものばかり使ってきましたが、売れている激安バッテリーは使えるのか、実際に購入してレビューしていきます。

目次

FleekFit 「Boost-Q20」の基本仕様と特徴

FleekFit の「Boost-Q20」は充電コネクタ内蔵の5,000mAhモバイルバッテリー。

コネクタがUSB-CとLightningの両方搭載されているのが最大の特徴です。

メーカー名はAmazon上では「FleekFit」となっていますが、パッケージには「MOTTARI」と記載されています。型番は「Boost-Q20」

付属品は本体と充電用USB-C to Aケーブル、取扱説明書
項目スペック
容量5,000mAh
端子USB Type-C、Lightning(折りたたみ式)
給電ケーブルUSB-A一体型(本体充電用)
サイズ約79×43×27.2mm
重量約98.5g(実測99.8g)
出力5V/2.4A(Type-C、Lightningとも)
入力5V/2.1A(Type-C、USB-A)
その他背面スタンド、残量ランプ4灯、PSE認証あり、MFi認証あり

本体が収納されている黒いトレーの感じなど、全体的に秋葉原の激安ショップなどで売っていそうな雰囲気がしますね。。。

前面には残量確認用のインジケーターが搭載
右側面には給電用のUSB-Cポート
端子は指の先や爪で摘み出す感じ

背面に付いているスタンドを展開すれば、スマホを横置きしながら充電可能です(ただし後述の通り質感はおまけレベル)。

質感は「The 中華バッテリー」

パッケージはそこまで悪くないものの、本体の質感は正直チープ。

付属品は本体、充電用USB-A to Cケーブル、取扱説明書の3点。説明書が日本語なのは安心できるポイントではあります。(よくある日本語がおかしな感じもありません)

説明書は全て日本語で安心感がある

しかし端子まわりも質感は低めで、特にUSB-Aケーブルは外枠の金属部分がないタイプ。軽量化には貢献しているものの、見た目は安っぽく感じます。

USB-A端子は中身の部分だけ。薄型ではあるけれど直接触れてしまうのは少し怖い
特にこのスタンド部分はかなりペラペラですぐにポキっと折ってしまいそう。。

安心感はある?PSE・MFi認証あり

背面にはPSE認証マークが印字されており、安全性の面では最低限の基準はクリア。
さらに販売ページではMFi認証も取得済みとされており、Lightning端子でのiPhone充電も公式対応とされています。
Appleユーザーには安心材料です。

パッケージにはMFi認証のロゴが
背面にPSEマークなどはしっかりある

実際の充電性能を検証

iPhone 15 Pro Max(電源切れ状態から)にて充電時間や容量を検証していきます。

iPhoneの残量が0パーセントの状態で実験スタート

充電速度は遅め

充電開始後1分ほどでスマホの電源は復活しましたが、15分後の残量は10%。正直他の急速充電対応のモバイルバッテリーと比べると遅さを感じます。

30分後の残量は19%と急速充電のものと比べると半分くらいの速度ですね。

30分充電してもまだバッテリーは赤いマーク

おおよそ10W程度の充電速度で、最近のモバイルバッテリーとしては遅め。
ちょい刺し充電には向きますが、急ぎの場面では物足りない印象です。

充電できる容量も若干少なめ

1時間半でバッテリー残量インジケーターは残っている表示のまま急にゼロに。
iPhone側の充電量は52%で終了しました。
同じ5,000mAhでも、以前レビューしたAnker Nano Power Bankなら約70%充電できたので効率面ではかなり劣る結果に。

Lightning端子内蔵はまだまだ便利

最近はUSB-Cに統一が進んでいますが、Lightning端子が必要な場面はまだまだ存在します。
筆者の場合、AirPods Pro(第2世代)やMagic Trackpadの充電にもLightningが必要。
このBoost-Q20ならケーブルを別に持たずに対応できるのは確かに便利。

まだまだLightning端子が必要な場面はある

さらにUSB-Aケーブル内蔵で本体充電ができるのも地味に嬉しいポイントです。

本体に給電する際もケーブルいらずなのは地味に便利

充電ポートが一つもない

正直この部分が個人的にはかなり残念ポイントなのですが、側面についたUSB-Cポートは給電専用で出力には対応しておりません。

そのためケーブルなどを使用して他の機器を充電することができません。MicroUSBなどの機器への接続はできなかったり万が一、一体型の端子が故障してしまった場合はもう終わりです。

USB-CポートからiPhoneに接続するとiPhoneからモバ充の方に給電されてしまった。

Anker Nano Power Bankとの比較

端子一体型モバイルバッテリーの王者とも言える「Anker Nano Power Bank」と、どちらも使用してみた感想としては、5000mAhの端子一体型モバイルバッテリーですが全く別物という印象。充電速度も充電量もAnkerの方がかなり上回っています。

値段の差は確かにありますが、Anker製品もAmazonのセールなどで定期的に値引きされるため2000円台で購入できることもあるので1000円くらいの差であれば少し頑張ってAnkerのものを購入した方が満足度は高いと思いました。

似たスペックの王道の「Anker Nano Power Bank」との比較表でまとめておきます。

「Anker Nano Power Bank」との比較。若干「Boost-Q20」の方が大きい
製品名容量出力重量端子価格(参考)実測充電量(iPhone 15 Pro Max)
FleekFit Boost-Q205000mAh5V/2.4A(約10W)約99gUSB-C (内蔵)/ Lightning (内蔵)/ USB-A給電ケーブル内蔵約1,500円約51%
Anker Nano Power Bank5000mAh最大22.5W約102gUSB-C(内蔵)約3,490円約70%
「Anker Nano Power Bank」と比べると端子部分の余白が少ないためケースが干渉しやすい

【まとめ】複数端末持ちの“飛び道具”

FleekFit Boost-Q20は、USB-CとLightningの両方を搭載した珍しい端子一体型モバイルバッテリー。
確かに価格は魅力的で、Lightning機器を持っている人にとっては便利な場面もあります。

ただし、充電速度は遅く、効率も低め。実測では同じ5000mAhのAnker Nano Power Bankと比べて充電できる量に明確な差がありました。
また質感や耐久性も安っぽく、長く使えるかという点では不安が残ります。

  • 価格重視・サブ用なら:セール時に1,500円前後で買えるBoost-Q20もアリ
  • メイン運用なら断然:充電速度・安定性・信頼性の高いAnker Nano Power Bankをおすすめします

長期的に見れば、多少高くても安心して使えるAnkerの方が満足度は高いはずです。

特におすすめはできませんが、とにかく価格重視の方や、複数端末を所持している方の飛び道具的なとしてなら一台持っておいてもいいかもしれませんね。

今回レビューした製品はこちら↓

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